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キレイでユニークな女子ビジネス

「起業」を取るか、「安定」を取るか。


質問

家族が「起業はリスクが高い」と反対します。起業するか、安定を取るか、まだ迷っています。

回答

迷うのは自然なことだと考えよう

どんなきっかけであれやりたいことがあって起業というキーワードが頭の中に浮かんできているのだと思いますが、起業を考える人にはいくつかの思考パターンがあると言われています。

oomono「必要とされているのに誰もやっていない、それなら私がやるしかない!」と社会的な変革をめざすタイプ、「会社員で終わりたくない、一国の主になりたい!」と高い独立志向を活かすタイプ、「このアイデアはきっと受け入れられる!」とオリジナルアイデアの実現をめざすタイプ、「副業が思いのほか軌道にのったから」と自然な成り行きで進むタイプなどです。

起業への意欲の強さや計画の実現性などには差がありますが、どのタイプであっても今の状況とは違って自分で自分の仕事をつくる、つまり安定的な生活をいったん手放すという立場になるので不安を感じて起業するか迷うのは自然なことです。

強い決意で全く迷わずに起業できる人のほうが少数派ではないでしょうか。特に家族を養う立場にいる人ならなおさら迷いも強くなります。だからこそ起業する理由をしっかり整理し、自分自身が納得する必要があります。

起業後の動き方を現状からイメージする

起業というと「今の状況をすべて捨てて新しくチャレンジする」というイメージを持つ人が少なくありません。他人から指示されて仕事をする今の状況から想像すると、自分で仕事に関する一切に責任を持つ起業後の状況は確かに大変でリスクが高いものに感じるでしょう。

しかし起業するからといって何もかもが変わるわけではなく、また何もかも変えなければいけないわけではありません。たとえば今の仕事で得た経験を活かして起業を考えているなら、どんな会社からどのように仕事の発注がかかっているのか、自分はその仕事のどの段階に位置してどんな役割を果たしているのか、全体の流れはどうなっているのか等を把握して、起業後の営業活動のシュミレーションをしてみるといいですね。

つまり今の仕事の延長線上に起業という形があると想定してみるのです。起業準備段階ですべきことや起業してから常に意識しておきたいことが少しずつ把握できますから、こうした作業の過程で少しずつ自信がつくことで起業後の動き方がイメージでき、不安を薄めることができるでしょう。

と同時に頭に入れておきたいのは、起業した後失敗せずにずっと右肩上がりの売上げをキープ…というのは基本的にありえないということ。

なぜなら起業後に行うのは顧客を対象としてそのニーズに合うサービスや商品を自ら提供する活動であり、自分のサービスや商品が顧客ニーズを満たせるかどうかはある程度の試行錯誤を重ねなければ分からないことだからです。

失敗の中から売れるヒントをつかんでいく作業の繰り返しがビジネスなので、結果が不透明なことにいきなり大きく資金を投入したり仕事が欲しいばかりにできないこともできると契約したりせず、自分の今もっている知識や経験で判断できることから少しずつ足固めしていくつもりで起業する方法を検討するのも迷いを小さくできる考え方でしょう。

もちろん「しない」選択肢もある

いろいろ考えたり調べたりしてみてそれでも迷いがぬぐいきれない…そんな時は「今は起業しない」という選択肢もあります。

社会的に役立ちたい、今より高い年収を得たいなどビジネスを構築し継続していくためのモチベーションとなるなら起業の理由は人それぞれで正解はありませんが、それ以前に起業とは自分や家族の生活を左右する大きなこと。挑戦したい気持ちより迷いが大きい状態だとリカバーできる失敗でも大きなダメージを受けて次に進めないということがよくありますから、起業とは違う形でやりたいことを進められる方法を探してみましょう。

起業する決断ができなかったことを恥ずかしいと感じる人もいますが、けしてそんな風に考えることはありません。むしろ見切り発車で起業し、なだれ式に資金を失ったり無理な営業活動をして信用を失うといった状況を避ける判断をしたと考えればいいのです。

環境や自分の気持ちなどのバランスを見て起業するタイミングを図り、それが今ではないと思うなら起業しない。それもひとつの立派な選択肢です。
 
長野 由美子
本業の傍ら女性起業家支援団体に所属し、起業予定から起業後5年前後までの女性起業家の各種支援を行っている。女性起業家対象の交流会・研修会の企画運営、専門機関と連携しての経営全般や法人化・税務・労務・広告戦略などの各種相談受付、行政機関と連携しての起業関連イベントの企画運営などを担当。