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キレイでユニークな女子ビジネス

起業に失敗した時の復職


質問

自分の専門でないジャンルで起業して失敗した場合に、元の職業で復帰することは可能でしょうか?

回答

起業というチャレンジで得るもの

起業する上で「もしうまくいかなかったら…」と不安になるお気持ちはよくわかります。自分の提供する商品やサービスは市場に受け入れられるのか、資金繰りはうまくいくのか、取引先と良質な関係を続けていけるかなどいろんなことで悩みは尽きませんね。

初めての挑戦であり全ての責任を自分で負うことになるのですから、不安を抱えるほうがむしろ自然だと思います。

fuanただしできれば、起業すると一度決めたのなら、失敗した後に復職することよりもまず失敗したところからどう立て直していくかを考えていきたいですね。

なぜなら起業することそのものは簡単ですが、失敗せずに事業活動を進めていける起業家はまずいないからです。

アップルやマイクロソフト、ユニクロ、ソフトバンクといった世界的企業ですら失敗したプロジェクトをいくつも経験しているのですから、起業したての一個人が失敗せずに事業を進めていくというのはかなり難しいこと。

失敗しないことに固執するよりも、失敗したことを今後の糧にしてその後どう対処するかを考え実践してみるというトライ&エラーを続けていくことが事業活動なのです。

とはいえどうにもならなくなるまで頑張って事業破綻したのでは本末転倒ですので、これ以上はだめだとなれば資金的・身体的・精神的な余裕があるうちに廃業する勇気も必要です。

そしてその次に考えたいのは「起業経験をどう復帰に生かすか」ということです。

失敗という体験を生かすには

ご質問の中で気になったのは「自分の専門でないジャンルで起業して」という部分なのですが、これは現在携わっている専門職とは違う分野での起業をお考えということでしょうか。

たとえば設計職を辞めて家具店を開業する、人材コンサルティング職を辞めて就職活動支援会社を立ち上げるといった同じではないが関連性はある分野での起業なのか、設計職を辞めてうどん屋を開業するといったまさに異なる分野での起業なのかによって、復帰の可能性の判断は変わってきます。

もし前者であれば、先に述べたように起業したことで得たさまざまな体験を生かして逆に業務の幅を広げられる可能性も高いでしょう。

しかしもし後者であれば、いわゆる「職務の勘」が薄れることで負うリスクのほうが高い場合があります。

どんな業界であっても、独特の流れやスピード感や力関係といった暗黙の了解のような法則があります。それはその業界に属して働いているからこそ感じたり理解できるものです。

しかしまったく異なる業界に移って元の業界と距離を置いたとしたら、そのブランクが長ければ長いほどこの勘は薄れていくことになります。

また技術職であれば使用機器やソフトウェアの進化によって操作手順などに手間取る可能性もありますね。

事業に失敗した後に一般企業に再就職すること自体はできると思いますが、ブランクの期間によっては復帰後にこうした勘や技術の面でとまどうことが多いのは否めないでしょう。

ただし意識していただきたいのは、一度起業して事業活動を行ったという事実です。事業全体の責任を負う立場としていろんな業務を実際に行ったという経験は会社員ではほとんど得られないものですから、会社員から会社員への転職とはまた違うスキルとしてアピールできます。

同じ採用するなら業務全体の流れを把握して進めていける力や取引先としっかり交渉できる力、しっかりとした時間的・金銭的コストに対する意識を持った人材が欲しいと考えている会社はたくさんありますから、起業によって得たこれらの能力や経験はブランクによる勘や技術の鈍化をカバーして余りあると判断してもらえる可能性も大いにあるでしょう。

何より大切なのはそうした能力や経験を生かそうという前向きな姿勢です。自信を持ってアピールすれば復帰への足がかりも見えてくるでしょう。

長野 由美子
本業の傍ら女性起業家支援団体に所属し、起業予定から起業後5年前後までの女性起業家の各種支援を行っている。女性起業家対象の交流会・研修会の企画運営、専門機関と連携しての経営全般や法人化・税務・労務・広告戦略などの各種相談受付、行政機関と連携しての起業関連イベントの企画運営などを担当。