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キレイでユニークな女子ビジネス

オマーン)「世界が尊敬する日本人」とNewsweekに称された女性


アラブ諸国というとイランとイラクとサウジアラビアしか思い浮かばない人もいるのでは?と思うくらいまだまだ私達には遠いイメージですが、サウジアラビアの右下に「オマーン」という国があります。日本の4分の3ほどの国土に約280万人が住んでいます。

オマーン国オマーン人は温和で、ものの考え方が日本人と似ているそうですが、この国にはNewsweekが「世界が尊敬する日本人」として取り上げたこともある東京出身の教育者、スワーダ・アル・ムダファーラ(旧名:森田美保子)さんが住んでいます。

*海外ではかなりの有名人?

スワーダさんは琴、茶道、華道の免許を持っていた関係で1979年に日本文化を紹介する使節団に参加しオマーンを訪れ、オマーンの官僚に見初められて結婚しました。国籍や宗教も変え、初めてオマーン人になった大和撫子です。

オマーンでは日常の買い物を含め、男性が何でもするそうです。そして「メイドもいるから奥さんはただ綺麗でいてくれればいい」という暮らしでしたが、活動的なスワーダさんはそれを物足りないと感じていました。

オマーンは1970年まで鎖国状態にあり教育は王制を脅かすものだと考えられていたために、当時の教育環境は日本と比べものにならない位劣悪でした。

スワーダさんは、自分はなんと素晴らしい教育を受けてきたんだろうと感じ、「日本の教育をオマーンの国にアレンジした形で子供達の教育をしたい」と学校設立を思いつきます。

「ビジネスはゼロから成り立たせることが出来る。Nothing is impossible.」

スワーダさんと会話を楽しむカフェスタの女性アナウンサーならぬ自民党の山谷えり子議員

BY 自民党

外国人が学校をつくるというのは前代未聞、しかもそこは男性社会のアラブ国家。そのために資金集めを始めかなり大変な思いをしましたが、ビジネス等で貯めた資金で1990年にアザン・ビン・ケイス私立学校(ABQ)を園児5人でスタートさせました。

最初は自転車操業でしたが、生徒の成長に合わせて学年が増え、幼稚園から高校まで一貫教育を行う生徒数600人以上の学校に成長しました。バイリンガル教育も取り入れ、全国でトップ3にランクインするほどの優秀校になりました(2008年にはABQの高校生がIGCSEという国際統一試験で最高点を取得)。

その他、スワーダさんはこんなシステムを導入しました。

【運動会】
組体操等を通して「団結」を学ばせました。

【水泳とサマースクール】
肌の露出を嫌がるオマーンで、水泳を授業に取り入れました。何度か禁止の手紙をもらいましたが、説得し続けました。

「決まりは決まりだけど、いかに説得していくか。人生はネゴシエーション。」

【障害児と一緒に暮らす統合教育】
ダウン症や自閉症の子も積極的に受け入れました。大学に進んだケースもあります。

【バイリンガル教育】
国際間感を身に着けさせるためにネイティブの外国人教師を多く採用。当初はスワーダさんの方針に反対していた教育省も今ではバイリンガル教育や国際資格の取得を推奨しているそうです。

【挨拶・握手】
「分かってもらえると感じれば、どんな子も無限に伸びる」という信念のもと、毎朝何百人の生徒一人一人と握手、挨拶しました。

仕事熱心過ぎるからでしょうか。魅力的だからでしょうか。スワーダさんは結婚離婚を繰り返され今は独身ですが、「自分のプライベートよりも沢山の子供が育ったことが嬉しい」そうです。現在は校長職を後進に譲り、教育カウンセラーとして活躍しています。

このパワフルな大和撫子のストーリーから私達が学べることは、「当たり前のように感じている日本の文化や慣習、システムが役立つ国が、世界の何処かにあるかも知れない」ということです。しかしそこに情熱と行動力が伴ってはじめて、ここまでの実績を残すことが出来るのでしょう。

「できることから一歩ずつ始めれば、開かない扉はない。」
「チャレンジし続けることが、魅力的な人間でいる秘訣。」


参考
スワーダ・アル・ムダファーラ オフィシャルブログ
「オマーンの日本人女性校長の汗と涙の奮闘記」yorimo
「世界が尊敬する日本人」Newsweek
World Flowers Network 7月5日
「オマーンと米国で活躍する日本人女性の事例」幼稚園情報センター
「ありえへん∞世界スペシャル 中東の絶対王政と旧ソ連 最古の国に大潜入」テレビ大阪

TEXT: 中田めぐみ